社労士

【社労士試験】合格基準の考え方について

この記事では、社会保険労務士試験の合格基準の決まり方について解説します。

社労士試験合格基準

オフィシャルサイトの記載は?

社会保険労務士試験オフィシャルサイトには、社労士試験の合格基準についてこのように記載されています。

合格基準点は、選択式試験及び択一式試験のそれぞれの総得点と、それぞれの科目ごとに定めます。各成績のいずれかが合格基準点に達しない場合は不合格となります(合格基準点は、合格発表日に公表されます。)。

https://www.sharosi-siken.or.jp/exam/howto.html#howto02

つまり、合格基準は毎年変動し、さらに合格発表日までわからないということになります。

厚生労働省公表の合格基準

では、何点取れば良いのか全くわからないのかと言えばそうではありません。

社労士試験を管轄している厚生労働省が一定の基準を明確に示しているため、これに沿って合格基準点が設定されることとなります。(厚労省公表の合格基準

これによれば、

となっています。概ね7割といったところでしょうか。

しかし、各年度によって試験の難易度が異なることからここからさらに、受験生の得点分布平均点に応じて補正が行われることとなります。

合格基準点の補正について

合格基準点の補正方法についても厚生労働省が公表しています。

総得点

①選択式試験、択一式試験それぞれの総得点について、前年度の平均点との差を少数第1位まで算出し、それを四捨五入し換算した点数に応じて前年度の合格基準点を上げ下げする(例えば、差が△1.4点なら1点下げ、+1.6点なら2点上げる。)。
※ 前年の平均点との差により合格基準点の上下を行うが、前年に下記3の補正があった場合は、3の補正が行われなかった直近の年度の平均点も考慮する

②上記の補正により、合格基準点を上下させた際、四捨五入によって切り捨て又は繰り入れされた小数点第1位以下の端数については、平成13年度以降、累計し、±1点以上となった場合は、合格基準点に反映させる。ただし、これにより例年の合格率(平成12年度以後の平均合格率)との乖離が反映前よりも大きくなった場合は、この限りではない。

③各科目の最低点引き下げを2科目以上行ったことにより、例年の合格率と比べ高くなるとき(概ね10%を目安)は、試験の水準維持を考慮し合格基準点を1点足し上げる。

つまり、前年との平均点を比較して、小数点第1位四捨五入の点数を上げ下げするということですね。

単純に比較するだけではなくて、前年に切り捨て等された端数は来年にキャリオーバーされることになります。

また、あまりにも合格率が高くなりすぎる場合(10%超)なども補正を行わないとされていますね。

科目最低点

各科目の合格基準点(選択式3点、択一式4点)以上の受験者の占める割合が5割に満たない場合は、合格基準点を引き下げ補正する。ただし、次の場合は、試験の水準維持を考慮し、原則として引き下げを行わないこととする。

i) 引き下げ補正した合格基準点以上の受験者の占める割合が7割以上の場合

ii) 引き下げ補正した合格基準点が、選択式で0点、択一式で2点以下となる場合

つまり、合格基準点(選択式3点、択一式4点)に達していない人が5割を超え、かつ引き下げ後に合格基準点に達しない人が3割以上いる場合に引き下げが行われることとなります。

(例1)選択式が3点から2点に引き下がる場合

   0点〜2点の受験生が5割以上で、0点、1点の受験生が3割以上の場合

(例2)選択式が3点から1点に引き下がる場合

   0点〜2点の受験生が5割以上で、0点の受験生が3割以上の場合

(例3)択一式が4点から3点に引き下がる場合

   0点〜3点の受験生が5割以上で、0点〜2点の受験生が3割以上の場合

過去の合格基準の推移

過去5年間の合格基準点の推移は以下のとおりです。

厚労省公表の基準よりは低くなっており、概ね6〜7割の得点で合格できることが分かりますね。

雇用は雇用保険法、労一は労務管理その他の労働に関する一般常識、社一は社会保険に関する一般常識、健保は健康保険法、厚年は厚生年金法、国年は国民年金法を表しています。

まとめ

社会保険労務士試験は合格基準が毎年変動する試験ですが、各年の難易度によって補正が行われるため、公平な試験であると言えます。

受験するにあたっては、選択式ではとにかく合格基準点を超えること、択一式では47点以上の取得を目指したいところです。

もし合格基準点を満たしていなかったとしても補正(いわゆる救済)を信じて待つことができるため、とにかく1点でも積み重ねることが重要です。