社労士になりたいと思ったら、社労士試験に合格しなければいけません。
社労士試験の合格率は例年1桁台という狭き門であり、国家試験の中では難易度が高い部類です。
この記事では、合格率や合格者の年齢・職業などの属性を知ることで社労士試験の難易度を知る一助になればと思い、合格者の傾向を解説していきます。
社労士試験の概要
社労士試験の科目等
社労士試験は例年8月第4日曜日に実施されます。
社労士試験の合格率の推移
皆さんの一番気になるのは合格率ではないでしょうか。
最近の社労士試験の合格率の推移は以下のとおりです。
実施年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
平成26年度 | 44,546名 | 4,156名 | 9.3% |
平成27年度 | 40,712名 | 1,051名 | 2.6% |
平成28年度 | 39,972名 | 1,770名 | 4.4% |
平成29年度 | 38,685名 | 2,613名 | 6.8% |
平成30年度 | 38,427名 | 2,413名 | 6.3% |
令和元年度 | 38,428名 | 2,525名 | 6.6% |
令和2年度 | 49,250名 | 2,237名 | 6.4% |
社労士試験は毎年合格率1桁というと少し身構えてしまうかもしれませんが、合格率はあくまで合格率です。
社労士試験は合格基準があり、その基準を満たした受験者は全て合格となります。
ということは、受験生の数、レベルなどは全く関係ありません。
近年の合格基準点の推移を見ると、
・択一式 7割
・選択式 各3点ずつ
を取得すればまず間違いなく合格です。
合格率に惑わされることなく、自分が基準を超えられるかどうかに集中しましょう
以下の表は、近年の合格基準点と救済科目です。
年度 | 択一式合格基準点 | 択一式足切り | 選択式合格基準点 | 選択式足切り | 合格率 |
令和元年 | 43点 | 各科目4点以上 | 26点 | 各科目3点以上(社一は2点以上) | 6.6% |
平成30年 | 45点 | 各科目4点以上 | 23点 | 各科目3点以上(社一・国年は2点以上) | 6.3% |
平成29年 | 45点 | 各科目4点以上 (厚年は3点以上) | 24点 | 各科目3点以上(雇用・健保は2点以上) | 6.8% |
平成28年 | 42点 | 各科目4点以上 (常識・厚年・国年は3点以上) | 23点 | 各科目3点以上(労一・健保は2点以上) | 4.4% |
平成27年 | 45点 | 4点 | 21点 | 各科目3点以上(労一・社一・健保・厚年は2点以上) | 2.6% |
平成26年 | 45点 | 各科目4点以上 (常識は3点以上) | 26点 | 各科目3点以上(雇用・健保は2点以上) | 9.3% |
社労士試験合格者の属性
では、果たしてどういった方達が合格者となっているのでしょうか。
年齢別
社労士試験合格者の年齢別合格者は、以下のとおりです。
年齢層 | 割合 |
---|---|
20歳代以下 | 8.2% |
30歳代 | 33.1% |
40歳代 | 31.5% |
50歳代 | 18.8% |
60歳代 | 8.4% |
なんと合格者の9割以上が30代以上となっています。
中高年の方の合格が多いんですね。
社労士試験自体が大学生などに存在が知られておらず、会社に入ってから総務に配属されるなどして社労士の存在、必要性などを認識して受験を決意するという層が多いのでしょうか。
年金への関心からか60歳代での合格も比較的大きな割合を占めています。
20代で資格取得ができればかなり稀有な存在になれると言えますね。
職業別
続いて、職業別です。
職業 | 割合 |
---|---|
会社員 | 58.9% |
無職 | 13.4% |
公務員 | 7.7% |
団体職員 | 5.2% |
自営業 | 4.3% |
役員 | 3.1% |
学生 | 0.5% |
その他 | 6.9% |
この表から、皆さん働きながら取得をされているということがわかります。
仕事との両立を図りながら勉強を進めるということが社労士試験の攻略の鍵となりそうですね。
当ブログでは、仕事との両立を図るには通信講座の利用が必須だと考えています。
私のおすすめ社労士通信講座は下のページで徹底比較しているので、是非参考にしてみてください。

性別
士業は男性が多いイメージがあるかと思いますが、社労士においては、
「男性64.3%、女性35.5%」
と少し女性が多めの印象です。
女性社労士として活躍しているという話はよく聞きますので、始業の中では比較的女性が活躍しやすいのではないでしょうか。
社労士試験の合格ライン
社労士試験の難関たる所以は、相対評価による合格ラインの変動も一つの要因です。
概ね基準点として以下のものが示されています。
選択式 | 総得点 | 40点中28点以上 ※満点の7割以上 |
---|---|---|
各科目 | 5点中3点以上 | |
択一式 | 総得点 | 70点中49点以上 ※満点の7割以上 |
各科目 | 10点中4点以上 |
しかし、この基準はあくまで目安であり、実際の合格ラインは変動します。(変動する合格ラインこの基準を下回ったことしかありません)
合格基準の変動については厚生労働省が考え方を公表しています。
受験勉強する際の目安としては、7割の得点を目指せば合格が近づくと言えるでしょう。
基準以下でも救済制度がある
社労士試験における各回の合格ラインは選択式であれば「5点中3点以上」、択一式であれば「10点中4点以上」が基本ですが、先ほどの厚労省の考え方に従って、いわゆる救済が行われることがあります。
救済は特に選択式で頻繁にみられ、例年、「救済待ち」の受験生は少なくありません。
社労士試験の本当の難易度・合格率まとめ
・社労士試験は働きながら勉強して取得する方が多い
・女性の割合が多いのが特徴
・社労士試験の合格基準は毎年変動するが、全体の7割を取れれば合格可能(救済制度あり)
社労士試験は、合格率が10%以下であり超難関試験と言われる部類に入ります。
でも、今回色々調査しましたが、サラリーマンや主婦の方が受験されるケースが多く、両立をうまくされていることも分かりました。
合格基準は例年変化はありませんので、一つ一つ対策をしながら進めていきましょう。
当サイトでは、みなさまのチャレンジを応援しています。
